JP-MIRAIリレーエッセイ
毎月、JP-MIRAIの役員、アドバイザリーの皆様からのメッセージをお届けします
令和5年度入管庁委託調査「外国人との共生に関する意識調査(日本人対象)報告書」によると、年代別で見た場合、若い世代の日本人ほど、外国人との交流頻度が高く、地域社会に外国人が増えることについて好ましいと考えている傾向にあることがアンケート調査の結果から示されています。
大学に勤務する筆者にとって、日本人と外国人の若者たちが交流する姿を目にすることが多くあります。例えば、外国人留学生との交流企画「Let`s make original onigiri」では、日本人学生の発案により、おにぎりを握り・食する、という食を通した異文化交流の企画が開催されました。(記事は こちら)
この経験をもとに、これから、技能実習生と大学生との間で、おにぎりを通じた異文化交流企画が行われる予定となっています。
また、筆者のゼミナールでは、「多文化共生ハイキング」というイベントが毎年春の恒例企画となっています。実習実施者(受入れ企業)や監理団体等の日本人社員とそのご家族に、外国人社員(技能実習や特定技能など)の皆さんと、ゼミナールの大学生たちが参加して、ハイキングを通じて交流しています。(記事はこちら)
迎え入れた外国人を孤立させることなく、社会を構成する一員として受け入れていくという視点の重要さは、「『ビジネスと人権』に関する行動計画(2020-2025)」(令和2年10月、ビジネスと人権に関する行動計画に係る関係府省庁連絡会議)にも盛り込まれています。
6月の本リレーエッセイのタイトルでもある「多文化共創ネットワークが紡ぐ新しい日本」を展望するうえで、これからの新しい時代を担う日本人と外国人の若者たちを含む、多文化社会を構成する多くの方々が触れ合う機会を創出し、相互理解が深まることも、大切なことではないでしょうか。
多文化共創社会のネットワークづくりに向けた、今後のJP-MIRAIの活動にも期待したいと思います。
東海大学教養学部 教授
JP-MIRAIアドバイザリー会合メンバー
万城目 正雄